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お風呂のリフォームを考える際に、改めて気づかれる方が多いのですが、バスタブって案外色々な種類があるんです。勿論、お風呂をリフォームすることは、浴室や脱衣場も含めたプラニングであり、そこに何を求めるのかというのは様々だと思います。ただ、やっぱり主役はバスタブです。スペースや設備の関係で制約があることもありますが、バスタブについて知っておくことは、お風呂のリフォームを制する近道とも言えます。今回は、そんなバルタブについて見ていきます。
バスタブの種類と特徴
では、お風呂場の主役、バスタブの種類や特徴について、形状と材質に分けて見ていきます。
形 状
和式
比較的狭くて深いのが特徴です。だいたい一辺が80センチから120センチの間ぐらいの広さで、深さは45センチから65センチぐらいです。腰を下ろすと肩まで浸かれるのが特徴で、狭いスペースでも設置が可能ですが、高齢者等にとっては、足の上げ下げが負担になることもあります。
洋式
寝そべったような体制で入れるような浴槽です。長方形で長さが120センチから180センチぐらい、深さは45センチ前後となっています。浅く広く作られているため、広いスペースが必要となります。入浴に際して介護が必要な場合等は使いやすいようですが、滑りやすかったり立ち上がりにくいといった問題が指摘されることもあり、手すりなどが必要となってきます。
和洋折衷
ちょうど、和式と洋式の間ぐらいのサイズで、座れば足を延ばせるといった感じになります。ですから、長さは110センチから160センチぐらい、深さは60センチぐらいが多くなっています。現在では、ユニットバスを含めて、浴室リフォームの際に最も多く使われると言っていいでしょう。
その他
その他にも円形や半円形等、色々な形のバスタブがあり、お好みでこれらをチョイスされる方もいらっしゃいます。
材 質
FRP
衝撃に強く、耐久性や肌触りのも優れているのが特徴です。またカラーや形状のバリエーションも多く、お手入れも簡単で安価だというのがメリットですが、長年の使用で汚れが目立ったり、高温に弱いといったデメリットもあります。
ホーロー
ホーローはやはり、その肌ざわりと深みのある色合いが特徴です。お手入れもそれほど手間はかかりませんが、価格は比較的高めです。また、表面処理の関係で傷がつきやすく、そこに錆が発生する危険性があったり、保温用のカバーが必要となることもあります。また、鋳物ホーローの場合はその重さがネックとなることもあります。
ステンレス
ステンレスの1番の特徴はやはり、その保温性です。耐久性も高く、お手入れも簡単で価格も比較的安価なものが多いのですが、金属であるため、見た目や雰囲気について好みがわかるところです。
人造大理石
その高級感もあって、今では選ばれる方も多くなった人造大理石ですが、サイズやカラーバリエーションも色々選べ、お手入れも簡単です。また、価格帯も広いため、予算に合わせての選択肢も広くなっています。
木製
今でも憧れを持っておられる方の多いのが和風の檜風呂です。檜に代表される木製の浴槽は、木の持つ独特の肌触りや香りが人気の秘密ですが、案外、保温性にも優れ、衝撃にも強くなっています。ただ、お手入れの手間や、耐久性の問題は覚悟しなければいけないかもしれません。
タイル
既製品のバスタブが今ほど普及していなかった頃は、よく見かけられたものです。現場で施工するため、サイズや形状等アレンジが可能ですが、一方、目地があるため、お手入れには手間がかかり、その目地の部分から劣化していくこともよくあります。そして、タイルですから肌ざわりが冷たく感じ、抵抗感がある方もいらっしゃいます。
バスタブを選ぶ際に注意が必要なこと
浴室、特にバスタブは一度設置してしまうと、あとから簡単に変えることはできません。ですから、リフォームするタイミングによって、その後のライフスタイルを想定しながら選んでいただく必要があります。その上で、現場の状況やプライオリティーを考えて、バスタブを選んでください。具体的には次のようなことを念頭の置いていただければと思います。
・バスタブを設置するために必要な広さ
・ライフステージや家族構成を考えて最適な高さや滑りにくい材質
・リラックスできる場所とするための浴室全体との調和や色、肌触りといった好み
・お手入れのしやすさや見た目も含めた劣化の進行度合い
・1階でない場合は、重量や水回りの処理
以上、今回はバスタブについて見てきました。今は単身の若い方などでは、シャワーで十分という方もいらっしゃいますが、日本人の生活の中で、お風呂というのは独特の存在感を示してきました。単に衛生面だけでなく、疲労回復やリラックスといった効果が期待されるものですよね。そんなお風呂の主役、バスタブについて、改めて、考えてみてみもいいかもしれませんね。